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アルバイトの「ばっくれ」はなぜ起こる?予防と対策を分かりやすく解説

アルバイトが無断欠勤どころか、そのまま職場放棄して出勤しなくなることを「ばっくれ」といいます。

特に飲食店を経営されているオーナーは「ばっくれ」に見舞われた経験があるのではないでしょうか?

なぜアルバイトが「ばっくれ」てしまうのか?「ばっくれ」が抱えるリスクと対策方法を解説していきます。

 

 

(1)「ばっくれ」が巻き起こすデメリット

アルバイトの「ばっくれ」が巻き起こすデメリットを確認しましょう。

 

(1-1)採用単価を悪化させなたいめにも「ばっくれ」予防は必要

「ばっくれ」が発生するという事は、採用までに費やした莫大な予算が無駄になります

仮に求人媒体に出稿していた場合、掲載にかかった費用も無意味なものになってしまいます。

採用活動が長引いてしまうので、結果的に採用単価が悪化することに繋がります。

 

(1-2)「ばっくれ」はアルバイトの教育に費やしたコストも無駄になる

「ばっくれ」は教育に費やした予算も無駄にしてしまいます。

アルバイトを採用したら、早く現場に出て一人前になってもらうために、業務研修をはじめとした教育が必要になります。

しかし「ばっくれ」が発生してしまったら、その教育に費やした時間も水の泡となってしまいます。

 

(1-3)「ばっくれ」が発生すると業務に大きな支障がでる

「ばっくれ」が発生すると、現場を任せられる人間が物理的に減ってしまうため、従業員一人ひとりの負担が増加します。

例えば、飲食店ではチームワークが特に大切なので、スタッフ全員が連携しながら業務に取り組まないといけません。

しかし、突然の「ばっくれ」が発生すると一気に調和が乱れてしまい、業務が円滑に回らなくなります。

「ばっくれ」に伴う急な負担の増加は従業員モチベーションの低下にも繋がり、最悪の場合は退職に繋がってしまうなどの悪循環に陥ります。

 

(2)バイトは何故、ばっくれるのか?理由は様々

ここで、アルバイトの「ばっくれ」が発生してしまう理由を探りましょう。SNSで挙げられていた理由を参考までにご紹介します。

 

・労働環境が劣悪に感じた
・先輩と喧嘩して気まずくなった
・仕事への不満を上司に切り出せなかった
・休日の日にも出勤依頼の電話がしつこい

 

アルバイトが「ばっくれ」てしまう理由は様々ですが、予防できる理由も存在する事が分かります。

 

(3)「ばっくれ」が発生しやすい会社の特徴と対策方法

なぜ先述のような不満が発生してしまうのでしょうか?続いては、アルバイトの「ばっくれ」が発生しやすい会社の特徴を探り、対策方法を解説します。

 

(3-1)労働基準法をしっかりと遵守できているか?

労働基準法を遵守せず軽視している会社は、自ずと職場環境が劣悪になるので、アルバイトの「ばっくれ」が発生しやすくなります。

また「ばっくれ」たアルバイトがSNSに劣悪な労働環境を晒したり、労働基準監督署に通報する可能性があるので、企業イメージに取り返しがつかないダメージを負うことになるかもしれません。

 

対策方法としては明確で、労働基準法を遵守してください。

 

(3-2)コミュニケーションが円滑に取れているのか?

アルバイト同士や社員のコミュニケーションが円滑に取れない労働環境も「ばっくれ」が発生しやすくなります。

業務上での悩みや、不満を汲み取りきれなくなるからです。最初は小さな悩みだったとしても、すれ違いが積み重なることによって我慢できなくなり、最終的には「ばっくれ」が発生してしまいます。

しかし、コミュニケーションが活発な労働環境ならば、悩みや不満は早期に共有されて、迅速に対処することができます。

 

(3-2-1)従業員とのコミュニケーションの場を作る

それでは、コミュニケーションを円滑に取るにはどうすればいいのでしょうか?例えば、定期的な食事などの懇親会を開催して従業員同士のコミュニケーションの回数を増やすとよいでしょう。

業務上の悩みや改善して欲しいことなど、普段は言い辛いことも、食事やお酒の場であれば言いやすいこともあります。こういったコミュニケーションを増やす取り組みが、「ばっくれ」を防ぐ環境作りに繋がります。

 

店舗の広さに余裕があれば、従業員のための休憩スペースを設けるのもよいでしょう。

一緒にランチ食べたり休憩しながら、気軽に会話ができる場を作ることができれば「ばっくれ」の予防はもちろん、チームワークの向上にも繋がります。

 

(3-2-2)LINEのグループトークのようなコミュニケーションツールを導入

LINEのグループトークのようなコミュニケーションツールの活用も、従業員同士のコミュニケーションを円滑にするために効果的です。

従業員同士の絆が深まり給料や待遇以外のメリットや繋がりを見出してくれれば、アルバイトの長期定着にも繋がります。

 

副次的な効果として、グループトークは勤怠のための連絡にも使うことができるでしょう。LINEを使うことに抵抗がある場合はSlackなどのビジネスチャットを活用するとよいでしょう。

 

(4)それでも「ばっくれ」が発生してしまった時にしなくてはならない事

どれだけアルバイトの「ばっくれ」を予防する努力をしても防ぎきれない場合もあります。「ばっくれ」が発生してしまった時にしなくてはならない事を解説します。

 

(4-1)まずは従業員の安否の確認を

無断欠勤の時点で、まずは安否の確認のための連絡を必ずしてください。

病気や事故に巻き込まれてしまい、本人に「ばっくれ」の意思が無くても連絡ができない場合があります。

 

(4-2)最終出勤日までの給料は必ず支払いましょう

最終出勤日までの給料は必ず支払いましょう。労働基準法24条によって「給料全額払いの原則」で定められています。

制裁のつもりで給料を支払わないでいると、労働基準監督署から指導が入り不利な立場に追い込まれてしまいます。

 

給料から制裁金を差し引くような行為も絶対に辞めてください。労働基準法第91条で「制裁規定の制限」が定められているので違法行為にあたります。

 

(4-3)制服などの備品の回収

制服など、アルバイトに貸し出している備品は返却してもらいましょう。仮に返却に応じなかった場合、法律上では「業務上横領罪」に該当します。

法に反している事を伝えた上で、郵送など、返却しやすい方法を提示してあげると効果的でしょう。

 

(4-4)社会保険の喪失手続きも必要になります

「ばっくれ」てしまったアルバイトが社会保険や厚生年金に加入していた場合、喪失手続きが必要になります。返却・送付する必要がある書類は以下の通りです。

 

・年金手帳
※会社が保管していない場合は返却の必要はありません
・源泉徴収票
・健康保険被保険者資格喪失確認通知書
※従業員が国民健康保険への切り替えを行なう場合に必要です
・退職証明書

 

(5)「ばっくれ」たアルバイトに損害賠償請求、懲戒処分はできるのか?

「ばっくれ」に対して損害賠償請求、懲戒処分ができるのかについて解説を進めます。

「ばっくれ」のために「お店が人手不足で開店できなかった…」「人手不足のために想定していた売上を達成できなかった…」という様なことが起きたら、許せない気持ちになり、ペナルティーを課したくなってしまう気持ちも良く分かります。

 

(5-1)損失を受けたことを立証できれば損害賠償は請求できるのだが…?

法律上は「ばっくれ」によって発生した損失を立証することができれば、損害賠償を請求することができます。

無断欠勤による「ばっくれ」は民法709条の「不法行為」にあたります。企業側は損害倍書を請求する権利を有しています。

 

ただし損失を立証しなくてはならないので、損害賠償を請求することは現実的には難しいです。

「ばっくれ」が原因で発生した損害額を明確な数字で示すことは難しく、また「ばっくれ」が原因で損害が発生してしまう会社組織の方に問題があると判断されるケースのほうが多いようです。

 

(5-2)懲戒解雇は実質的にペナルティーにはなりえない

それでは、懲戒解雇処分にすることでペナルティーになるのではないでしょうか?

懲戒処分については、就業規則に規定する懲戒解雇に該当する期間を連続で無断欠勤した場合、解雇要件に該当します。

しかし、履歴書の賞罰欄の「罰」に書く義務があるのは刑事罰だけなので、懲戒解雇は実質的にペナルティーとして十分に機能しません。

 

(6)アルバイトの「ばっくれ」を防ぐためのご相談お待ちしています

現在のアルバイト採用市場は激戦区のため、良い人材を採用するのは難しく、「ばっくれ」が発生しても、直ぐに満足の行く人材を補充できるとは限りません。

弊社では「ばっくれ」が発生しないためのルール作り、そもそも「ばっくれ」ないアルバイトを確保するための選考方法、そして貴重な人材を長く定着させるための体制作りも含めてご提案させていただきます。

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