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【アルバイト・パート面接マニュアル】面接はこのポイントを押さえればOK!

面接でアルバイト・パート人材の能力や適性を正しく見極めることが非常に大切であることはご存じの通りかと思いますが、面接が体系化されておらず、実際には経験則や雰囲気で合否を決めている…なんていう経営者や人事担当者の方も多くいらっしゃると思います。

しかし、面接での選考を間違えると、内定辞退や入社当日のバックレ、早期離職、就業条件の食い違いなどのトラブルにつながってしまい、後々、会社やお店にとって不利益となるリスクが格段に上がります。

本記事の内容を意識・実践することで、面接失敗のリスクを軽減し、自社に合った理想のアルバイト・パートスタッフに長く勤務してもらえる環境を整えていきましょう。

この記事を書いた人
(株)アルフォース・ワン 代表取締役
山根 謙生(やまね けんしょう)
従業員50名以下の中小企業に特化&全国100種類以上の求人広告を取り扱う採用支援会社 (株)アルフォース・ワン 代表。地域の小さなお店から上場企業まで、日本全国で「300社・5,000件」以上の採用支援実績あり。求人・HR業界歴13年目に突入。

アルバイト・パート面接の流れ

まずはアルバイト・パート面接の理想的な流れを確認していきます。

挨拶・自己紹介

まずは面接にお越しいただいたお礼を伝え、その後に面接官の自己紹介をします。

名前・役職・社内での役割などを丁寧に伝えましょう。同じに、面接の所要時間、回数、次回開催する場合の担当者なども明確に伝えます。

アイスブレイク(緊張の緩和)

面接の場では、お互いに緊張している状態です。いきなり面接の質問に入るのではなく、相手の緊張を和らげるためににアイスブレイク的な会話から始めましょう。

例えば「場所はすぐに分かりましたか?」「今日は暖かい(寒い)ですね」など、誰でも気軽に返答できる会話を意識すると良いでしょう。

会社・商品(サービス)の紹介

会社の沿革や成り立ち、具体的な事業内容、扱う商品やサービスの内容、今後の展望・計画、求人募集の背景(募集理由)などを説明します。

業務内容・労働条件の確認

お任せたい「業務内容」、時給・休日休暇・福利厚生といった「労働条件」を漏れなく伝えましょう。

この時に、一緒に働くことになる従業員や職場環境なども具体的に説明します。

面接官からの質問

能力・適性・自社へのマッチング度などを見極めるために質問を行います。人や気分によって判断の軸が変わってしまわないよう、必ず事前に質問事項を用意して臨むようにしてください。

志望動機、勤務条件(週何日シフトインできるか、1日何時間くらい働けるかなど)、過去の経歴(職務経歴、学んだこと、楽しかったこと、辞めた理由など)、性格面(長所、短所など)は最低限確認しておきましょう。

効果的な質問・してはいけないNG質問については後述します。

会社・仕事のPR

仕事のやりがいや特徴、業界ならではの楽しさなど、会社や仕事の魅力について伝えます。

応募者の印象や、ここまでの反応などを鑑みつつ、業務自体に興味があるのか、条件面に惹かれているのか、一緒に働く人や場所、商品に魅力を感じているのかなど、PRするポイントは人物に合わせて工夫していきましょう。

入社後にギャップが出てしまわないよう、良いポイントだけではなく、この時間帯・時期はとても忙しくなる、理不尽なクレームをもらってしまうこともある、など厳しい点も正直に伝えた方がいいでしょう。

質疑応答

面接官から一方的に質問するだけではなく、応募者からの質問を受け付ける時間を設けましょう。

不明点や不安なことを解消することで、面接の満足度が高まります。また、最後には選考結果を伝える方法(電話・メール・郵送など)と、その時期も明確にしてください。

その他にも、不採用の際の応募書類の取扱いも伝えましょう。確認を怠ると、認識の違いからトラブルに発展する場合もあります。

アルバイト・パート面接での注意点

アルバイト・パート面接では、事前準備や事後対応、面接中の心遣いも大切なポイントです。

面接を行うオフィスや店舗は、面接官にとってはいつも面接を行っている馴染み深い場所ですが、応募者にとっては初めて立ち入る未知の空間であり、緊張するのは当然のこと。

応募者の人と成りを正確に把握するためにも、できるだけリラックスできる空間づくり・雰囲気づくりを心がけましょう。

面接会場の整理整頓

面接会場は、従業員の私物や、商品、印刷物などが散乱していない空間で行いましょう。

自分が面接に出向いた際、もし散らかった会場で面接が行われた、蔑ろにされているようで残念な気持ちになるだけでなく、コンプライアンスは大丈夫なんだろうか?様々な面で雑な対応をする会社なんだろうな・・・など、確実にマイナスなイメージを与えてしまいます。

応募書類は散乱させない

同日に複数人との面接を実施する場合、他の応募者の履歴書がそのまま無造作に配置されてないよう注意しましょう。

履歴書には数多くの個人情報が記載されているので情報漏洩に繋がる可能性があります。応募書類の管理については社内全体でルールを徹底し、慎重に取り扱うよう心がけてください。

応募書類は事前に確認しておく

面接の場で初めて履歴書に目を通す面接官もいらっしゃいますが、必ず事前に読み込んでおくようにしましょう。

履歴書を読みながら「〇〇出身なんですか」「〇〇の経験・資格を持ってるんですか」など、初めて知ったようなリアクションをすると、「あ、事前に見てくれていなんだな…」と失望されてしまい、内定辞退につながる恐れもあります。

応募者が不快に感じる行動をしない

応募者が不快に感じる行動をしてしまうと、その瞬間に相手は心を閉ざしてしまいます。特に以下のような行動には注意してください。

腕や足を組む

面接時のメモを記入する際など、無意識のうちに足を組んでしまうことがあります。その気がなくとも、足を組むと上から目線の傲慢な態度に見えてしまう恐れがあります。

また、腕を組んでしまうと心理的に、隠し事がある、警戒しているなどのイメージを与えてしまうこともあるので注意しましょう。

相手の目をまったく見ない

過度に目を逸した状態で会話をすると「何か隠し事がある」と勘ぐられてしまったり、面接官側の緊張が応募者側に伝わってしまい、効果的な面接ができない可能性があります。

目を見て面接を行うのが気恥ずかしい場合は、鼻の下あたりを見るようにしましょう。逆に、ずっと目から視線を逸らさないことも、応募者側に威圧感を与えてしまいます。

目を合わせる時間は2~3秒を基準とし、応募者側に不快な感情を与えないように気を付けましょう。

煙草を吸う

休憩室などで面接を行なう場合、いつもの習慣で煙草に手を伸ばしてしいまうかもしれません。マナーとして、面接中の喫煙は控えましょう。

圧迫的な面接をする

ストレス耐性を見たいなどの理由で、あえて威圧的な態度で接する「圧迫面接」を行う会社もあるかもしれませんが、完全に逆効果なのでやめましょう。

インターネットやSNSが普及している現代では、こういった面接時の対応も簡単に広まってしまい、会社の評判を落としてしまうかもしれません。ストレス耐性を見るための質問事項に関しては後述します。

質問・採点シートを事前に準備

アルバイト・パート面接では、聞いておきたい質問をまとめた「質問シート」と、評価項目などを明確にした「採点シート」を準備することをおすすめします。

確認すべき部分を事前に整理しておけるので、面接の精度と効率を向上させることができます。また、面接官全員が同じシートを活用すれば、属人的な評価のブレが防げるだけでなく、面接のマニュアル化にも繋がり、採用面接のクオリティーを向上させ、結果的に良い人材を確保することに繋がります。

合否連絡はスピードが命

採用の合否は、できる限り速やかに応募者へ連絡しましょう。その際、入社手続きの日時や、当日に必要な持ち物も必ず伝えてください

採用連絡が遅れれば遅れるほど、他社から内定が出てしまったり、連絡がない=不採用という勘違いが起きてしまい、内定辞退の恐れが高くなります。

また、不採用の場合でもなるべく早く連絡してあげてください。応募者も真剣に転職に臨んでいるため、不採用だった場合は次の職場を探さなければいけません。

不採用だった場合でも、皆さんの会社やお店のファンでいてもらえるよう、誠実な対応を心掛けましょう。

アルバイト・パート面接で効果的な質問

応募者の能力・適性を見極めるために効果的な質問を紹介します。

表現力・コミュニケーション能力を確認するための質問

・簡単な自己紹介をお願いします
自己表現能力の確認することでコミュニケーション能力を測ることができます。

また、面接の導入部分での質問としても使用できます。

・好きなこと、モノは何ですか?
漠然とした質問ですが、回答する過程と内容で応募者のコミュニケーションスキルを見ることができます。

意欲を確認するための質問

・弊社のことは知っていましたか?
労働意欲・志望度が高い人材ほど、会社や事業内容について事前に調べて理解を深めていることが想定されます。

・弊社で働きたいと思った理由は何ですか?
労働意欲・志望度が高いほど、具体的な理由を答える傾向にあります。

回答内容で会社・仕事への興味の有無を確認できます。

・週に何日働けますか?
労働意欲が高いほど、具体的な出勤頻度を答える傾向にあります。

ストレス耐性を確認するための質問

・ストレスに感じる時はどんな時ですか?発散方法は?
何に対してストレスを感じるのか知ることで、応募者のストレス耐性をうかがい知ることができます。

同時に、発散方法を聞くことで、セルフマネジメントや感情のコントロールができる人材かどうかを判断することができます。

・挫折した経験はありますか?どのように対処しましたか?
ストレス耐性はもちろん、課題解決力を把握することができます。

その挫折や失敗を乗り越え、ポジティブに捉えて糧にできているかも重要です。

・1つの質問を「5回」掘り下げる
質問への回答に対して「それはなぜですか?」「もっと詳しく教えてください」など、5回ほど掘り下げて質問してみましょう。

1つの項目を5回掘り下げて考え、回答することはとても負荷のかかることなので、ストレス耐性を測れるだけでなく、行動特性や性格なども知ることができます。

職場との親和性を確認するための質問

・どのような環境で働きたいですか?
応募者の希望と実際の環境とが一致しているかを確認しましょう。

アルバイト・パート面接でのNG質問

続いて、面接の際に聞くべきではない質問を紹介します。

普段何気なく質問している項目の中には、基本的人権や男女雇用機会均等法の侵害、就職差別、セクハラにあたるものがあるかもしれないので、アルバイト・パート面接に限らず、すべての雇用形態において十分な注意が必要です。

本人の意思で変えることができないこと

本籍地、出生地、家族、自宅、その他生活環境に関す質問は、応募者の能力や人間性に関係がない事柄です。就職差別に繋がる恐れがあるので質問しないようにしましょう。

質問例
・本籍地はどこですか?
・両親は何の仕事をされているんですか。
・お父さんとお母さんの出身地はどこですか?
・あなたの住んでいる地域はどんな環境ですか?

自由に選択できること

宗教、思想、人生観、支持政党、購読新聞、雑誌、愛読書などは応募者が自由に選択できる事柄です。憲法で保護されている自由権に属することなので、内容によっては基本的人権の侵害に繋がる恐れがあるので質問しないようにしましょう。

質問例
・神や仏を信じますか?
・信仰している宗教はなんですか?
・〇〇党についてどう思いますか?
・どこの新聞を取っていますか?

男女差別・セクハラにつながること

結婚、妊娠、出産、恋愛に関わる質問は控えてください。男女雇用機会均等法に抵触してしまうばかりか、セクハラに繋がる可能性が高いです。おそらく、結婚や出産にまつわる質問をする場合、長期就業可能な人材かどうか確かめたいのだと思うのですが、その場合は「今後どのような仕事の仕方を希望しているのか」といった、将来のビジョンや本人の仕事観を確かめるものに言い換えてみるといいと思います。

質問例
・結婚や出産の予定はありますか?
・出産後も復職して働けますか?
・女性ですが運転できるんですか?
・女性にはお茶出しの仕事がありますが大丈夫ですか?
・付き合っている人はいますか?

まとめ

皆様も実感されている通り、アルバイト・パート採用は日を追うごとに難易度が上がっています。

求人広告の文面や就業条件などで差をつけることにも限界がある中、求職者から選ばれる会社・お店になるためには、面接や応募対応での差別化が今まで以上に重要です。

本記事でご紹介したアルバイト・パート面接の基本はもちろんのこと、面接にきた求職者が自社のファンになってくれるくらいの、応募・面接対応を目指していただけば幸いです。

弊社では、面接マニュアルの作成や面接指導などもお手伝いさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。

通常の面接方法よりもマッチング度の高い「コンピテンシー面接」について学びたい方は、digireka!HR様の公開する以下の記事もご参照ください。
https://digireka-hr.jp/competency-interview/#i-13

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